名古屋発下呂行バスツアーは無い?電車のツアーが多い理由や下呂の魅力を紹介

有馬温泉、草津温泉とともに日本三名泉と言われている下呂温泉。毎年多くの観光客が訪れる人気スポットです。下呂温泉は岐阜県の飛騨地方にある温泉地帯で、多くの旅館や名産品を扱うお店がひしめき合っています。この記事では、名古屋発下呂行のツアーはなぜバスでなく電車ばかりなのか、下呂にはどのような魅力があるのかなどを紹介します。

下呂へ行くツアーの集合場所は名古屋駅の太閤口(西口)となっていることが一般的です。下呂行ツアーは愛知県民だけでなく、愛知県以外の東海地方や関東地方、関西地方に住んでいる方からも人気があります。そのため、観光客が名古屋に到着した後に、新幹線の改札口を出てからすぐアクセスできる太閤口が選ばれているという訳です。また、在来線のホームも太閤口側に集まっているため、下呂だけでなくさまざまな地方へ行くツアーの集合場所も全て太閤口となっています。ちなみに太閤口にはバス乗り場もあるため、バスツアーの参加者も太閤口に集合します。(名鉄バスツアーを除く)

名古屋から下呂まで車でもアクセスすることが可能です。しかし、旅行会社のツアー内容を見ると、全て在来線となっています。名古屋駅から名古屋高速に乗り、東海北陸自動車道で下呂まで1時間50分かかるのに対し、在来線だと1時間40分でアクセスすることが可能です。

また、飛騨地方は12月中旬から1月上旬から雪が降り始めるため、東海北陸自動車道は交通マヒが起こりやすくなります。融雪剤を撒いているとはいえ、大雪の場合は最悪の場合は通行止めです。名古屋駅と下呂駅を結ぶJR高山本線は余程のことがない限り、大雪でも運航します。

下呂の温泉地帯は道が狭く、ほとんどの旅館は奥まった場所や乗用車がぎりぎりすれ違える道路沿いに建っています。バスでは旅館の前までアクセスすることができないことも、バスツアーが無い理由の一つです。

名古屋駅を出発すると、岐阜駅で折り返して下呂駅へ向かいます。岐阜駅までは平地で住宅街がほとんどですが、北へ行くにつれ田園地帯や山間部を走ります。下呂へ行くツアーに使われるワイドビューひだという電車は、窓が大きいことが特徴です。

春は桜、夏から秋は茶色くなった稲が広がる田園地帯や紅葉、冬は一面銀世界となった飛騨地方を楽しめます。

電車ツアーの場合、集合から下車するまでほぼ団体行動です。そのため、集合するまでに必要なものを買いそろえたり、トイレを済ませたりしなければなりません。集合から乗車までの間も買い物やトイレはできますが、団体行動なためトイレが混雑する恐れがあります。

また、名古屋駅は在来線の改札からホームまではコンビニすらありません。改札をくぐって在来線のホーム入り口を通り過ぎ、近鉄名古屋駅のホーム付近まで行かなければ買い物できる場所が無いため、集合時間までに済ませておくことをおすすめします。

下呂の温泉はアルカリ性単純温泉です。アルカリ性単純温泉の特徴は肌のクレンジング効果があるため、肌に付着したほこりなどの不純物を除去してくれます。また、新陳代謝を促進させる効果もあるため、古い角質が落ちやすくなり肌がつるつるですべすべになります。

※温泉の効果には個人差があります。

下呂温泉がある飛騨地方は、飛騨牛と呼ばれている黒毛和牛が有名です。下呂にある飲食店はもちろん、ほとんどの旅館では飛騨牛を堪能することができます。また、寿司屋では飛騨牛の握りを提供しています。飛騨は牛だけでなく納豆喰豚(なっとくとん)というブランド豚も有名です。

その名の通り、豚に納豆を食べさせて飼育しています。納豆喰豚の甘くて濃厚なお肉はもちろん、納豆喰豚のお肉で作ったソーセージやハムも下呂の名産品として人気があります。

下呂駅の裏にある高級旅館「水明館」には飛騨牛を提供している「バーデンバーデン」という洋食屋があります。バーデンバーデンでは飛騨牛100%のひき肉を使った飛騨牛ハンバーガーが有名です。飛騨牛ハンバーガーは手間暇がかかるため1日20食しか提供していません。

バーデンバーデンは11時から20時まで営業していますが、ハンバーガーを食べられるのはランチタイムの11時~14時までです。観光客だけでなく現地の方にも人気があるため、早めに並ばないと売り切れになってしまいます。

下呂には寿司屋が点在しています。お肉人気に押されがちですが、四方を山間に囲まれた内陸部にもかかわらず沿岸部に負けないくらい新鮮な食材を仕入れています。下呂の寿司屋の特徴は、観光客よりも現地の方に人気が高く、老舗が多いことです。

そのため、長年通っている常連客の要望で、観光客メインの寿司屋では見かけないようなメニューや、メニュー表に載っていない裏メニューが多数存在します。どんなメニューか気になる方は、大将に聞いてみましょう。初めての方でも注文することができます。

下呂へ行ったらいたるところで下呂温泉を楽しむことができます。規模の大きい旅館では宿泊せずに温泉を楽しめますし、観光地とは思えないほど料金も安く設定してあるため、ふらっと立ち寄って気軽に入浴することが可能です。

温泉だけの方も旅館の施設を利用できます。また、下呂には無料で開放している足湯があります。足湯は温泉と同じアルカリ性単純温泉です。足湯は旅館や飲食店が集中しているエリアだけでなく、下呂駅周辺にもあります。

下呂駅にはタクシー乗り場やバス乗り場がありますが、中心部は道が狭いためタクシーを止められない場所がいくつもあります。バスは温泉地帯を通りますが、バス停が少ないため目的の場所によっては遠回りになってしまいます。

あらかじめ行きたいスポットをリストアップし、最短距離を結ぶルートを作成しておくと、効率よく刊行することが可能です。人気スポットが多い飛騨川の東側は坂道が多いため、動きやすい靴がおすすめです。

平日の観光地は人がまばらで観光しやすいメリットがありますが、下呂の場合はデメリットもあります。観光客メインのお店がほとんどなので、観光客が少ない平日は営業していないお店が目立ちます。年中無休の飲食店も、平日はメニューを絞っているお店がいくつか存在しているため、下呂の魅力を堪能したい方は休日がおすすめです。